iPedia について
iPediaは、アイデアのGithubを作ることを目指すプロジェクトです。
「アイデアに価値はない。アイデアの研鑽に価値がある」とモットーとしており、アイデアを公開してみんなで考えたり行動したりすることで、より楽しく、よりスピーディにゴールへと突き進むことへのお手伝いをするサイトの作成と運営を目指します。
仮説: アイデアは秘密にするより公開したほうがうまくいきやすい
アイデア、特にクリティカルなビジネスアイデアであれば、秘密にしてプロジェクトを進めることが一般的でした。
しかし、複雑化しグローバル化する現代社会では、個人や企業によるプロジェクト推進の難易度は日増しに上昇しています。
iPediaでは、アイデアの公開と研鑽というサイクルによって、今までよりもすばやく強力にアイデアの実行を促進し、その実現スピードや品質を高める仕組みを提供し、それによって世界中の優れたアイデアが集まるコミュニティを形成します。
フォーク・アンド・マージ
コアとなるアイデアは、様々な議論や検証を経て、より良いアイデアへと進化します。
アイデアが優れているかどうか決めるのは、合意ではなく検証です。
iPediaでは、ベースとなるアイデアに対し、誰もが平等に次のアイデアを出す権利を有します。
新たなアイデアは、その妥当性が吟味されベースラインにマージされます。
つまり、アイデアというのは「突然ひらめいて終わり」という性質のものではなく、仮説と検証のサイクル繰り返す「継続的な活動」というのが本質的な性質です。
そして、この「アイデアのサイクル」は、ベースラインに対して、様々に分岐したり統合したりしながら進んでいく複雑に絡まった蔦のようなツリー構造をしています。
従来の方法では、この複雑な構造を秘密裏に極小数のチームによって孤独に進めていく必要がありましたが、iPediaでは、この構造に対して、テクノロジーとコミュニティのサポートを導入します。
アイデアを盗まれる
みなさんが、iPediaの理念についての説明を聞いた時、真っ先に思い浮かぶのが、「アイデアを盗まれる」事による懸念だと思います。
しかしこれは心配には及びません。
否定的な解決になりますが、あなたのアイデアに「盗むような価値がない」からです。
iPediaの最初の、そして最も大きな仮説は「アイデアに価値はない」ということです。あなたが素晴らしいと思っているアイデアでも、検証していくうちに「それほどでもない」ということが分かってきます。そして、それほどでもないアイデアを、研鑽し素晴らしいものに変えていくためには、多くの労力と莫大な量の追加のアイデアが必要だということも分かってくると思います。
皆を惹き付けるような、魅力あるアイデアにするためには、多くの時間と労力が必要なのです。
そして、とても言いにくいことですが、どれだけの労力と時間を掛けたとしても、タイミングが悪かったり、運がなかったり、そもそものアイデアに魅力がなかったりして、失敗する可能性もあります。
この失敗の危険性と膨大な労力は、「アイデアを盗む側」にも等しく降りかかります。
それでも盗もうとする魅力が、あなたの最初のアイデアにあったとしても、iPediaの力を借りてドンドン突き進むあなたに対して、盗んだ側の孤独な戦いに勝ち目があるでしょうか?
これは、iPediaの小さな、そして重要な仮説の1つです。
逆説的ですが、社会が十分に複雑化していなければ、iPediaの存在価値は小さいものになるでしょう。
前世紀には、「特許」という仕組みが非常に有効に機能しました。
これは、iPediaとは逆の(どちらかと言えばiPediaが逆張りですが)**に基づいた仕組みで、秘密の素晴らしいアイデアを保護することで競争から守り、アイデアを出した人の利益を守る仕組みでした。
この仕組が、十分に複雑化した社会において、以前と同じように機能するとは限りません。
現代では、アイデアでは継続的に発展させ、進化し変化することが求められます。その傾向は今後増々強くなっていくでしょう。
静的なアイデアの価値は低下する一方です。
どこかのタイミングで誰かがアイデアを盗んだとしても、それは継続的に変化するアイデアの一瞬のスナップショットに過ぎません。
研ぐことを止めたナイフは、すぐに切れなくなってしまうでしょう。
役割と評価
iPediaでは、参加者の役割を幾つかのパターンに分けています。
- アイデアオーナー
- コラボレーター
- 実行者
- サポーター・利用者
アイデアオーナーは、アイデアの発起人であり、コミュニティの主導者です。コラボレーターや実行者の受け入れやアイデアのマージなど、プロジェクトに関する全ての権限を有します。
コラボレーターは、アイデアに賛同し、協力してくれる人たちです。さまざまなアイデアを出したり、議論を深めたり、外部からのアイデアのマージをしたりします。
実行者は、アイデアの検証を行う人です。何かしらの実際の行動を起こすことを「Do」と呼び、Doした結果をDoレポートとしてフィードバックします。
サポーター・利用者は、アイデアの成果を利用したり、アイデアのファンである人々です。レポートや要望、不具合報告などをしてくれます。
アイデアをより具体的に、人々が求めるものにしていくためには、検証(Do)が欠かせません。そのため、iPediaでは実行者や実行結果(Doレポート)に大きなインセンティブが発生するような仕組みを提供します。
iPediaの機能
iPediaの中心となる機能はアイデアの公開機能です。誰が、いつ、どのようなアイデアを公開したのか、保証する機能を提供します。
続いて、公開されたアイデアに対して、追加のアイデアや、質問、類似アイデアの報告など、様々な形でのコミュニケーションを取れるようにします。
アイデアを自身のアカウントにフォークする機能や、差分情報のマージリクエストを送る機能なども提供します。
実のところ、iPediaのコアとなる機能は、GitHubで事足ります。そのため、初期の実証実験をGitHub上で行うことにしました。
そのため、現在、iPedia自身のアイデアをこうしてGitHubで公開して、アイデアや議論を募集しています。
アイデアの募集
現在は、iPediaのOrganizationでは、2つのアイデアをホストしています。一つは、iPedia自身です。
もう一つは、今日やることを指示してくれるアプリ「今日コマンダー」です。
これらのプロジェクトは、現在あなたのアイデアを募集しています。
具体的には、Issueタブに新たなIssueを立てるか、現在立っているIssueに対してコメントを下さい。
成果は、Wikiやgitリポジトリ上のファイルとしてまとめていく予定です。また、議論が進んだらアプリケーションを作成し始めることになりますので、其の際のソースコードのホスティングもここで行います。